v6プラス対応ルーターで、接続できない時の落とし穴

目次

先に、結論

HGWから自前のv6プラス対応ルーターに変えたけど、v6プラスで接続出来ない場合

インターネット回線・プロバイダー申し込みにおいて、HGW(ホームゲートウェイ)を使用する契約か、HGWを使用しない契約かで、ISP(プロバイダー)からJPNEへv6プラスの申し込み内容が変わります。

なので、HGWから自前のv6プラス対応ルーターに切り替えるには、一度、ISPでv6プラスのオプションを解除し、回線事業者にHGWを使用しない契約に変更。
解約後31日間期間を開けて、再度ISPへv6プラスのオプションを申し込むことで、JPNEに対しHGWを使用しない内容に変わるので、自前のv6プラス対応ルーターで接続が可能となります。

v6プラス対応ルーターを買ったのに繋がらない!

v6プラスで接続できていた環境

  • 回線:ドコモ光
  • ISP:ぷらら Sコース(旧So-net)
  • 機器:小型ONU対応HGW(RS-500KI)
  • v6プラスのオプション契約有り
  • ひかり電話の契約は無し

上記の契約と機器でv6プラスでの接続ができ、快適な速度で通信が出来ておりました。

v6プラス対応ルーターNVR510の購入を検討

NASを購入した際、ポート開放など行おうと思いましたが、v6プラスは今までの接続とは仕組みが異なることが解り、また、家庭内のIoT家電も少しずつ増えたことから、少し高機能なv6プラス対応ルーターの購入を検討しました。

レンタルしていたHGW RS-500KIは、小型ONU対応だったので、小型ONUに対応し、かつv6プラスにも対応したルーターを探したところ、YAMAHA NVR510が候補に挙がりました。

このNVR510は一般的な家庭用ルーターと比べると金額は高めですが、YAMAHAのルーターは性能が高く、職場でもVPNの必要性からYAMAHAルーターを検討していたので、個人的に勉強も兼ねて購入しました。

ルーターをHGWからNVR510へ変更

NVR510が届いたので、早速、HGWを取り外しNVR510と交換し、NVR510でv6プラスの接続設定を行いましたが、接続できません。

この時、NVR510でv6プラス接続を行うためには、一般的な家庭用ルーターの様にブラウザの画面で設定するのではなく、プログラムを書くように、コマンド入力で設定する必要があり、YAMAHAホームページの設定どおりに行いました。
※現在のNVR510 ファームウェア Rev.15.01.16では、GUIで設定可能です。

問題の切り分け

設定の問題なのか、機器の初期不良などハード的な問題なのか、自分なりに問題の切り分けを行いました。

今までv6プラスで接続が出来ていたので、変更したのはルーターをHGWからNVR510へ変えただけで、ISPや契約・オプションの変更等は一切行ってません。なので、まずは新しく導入したNVR510を疑いました。

NVR510の接続設定間違い、もしくは初期不良の可能性

慣れないコマンド入力による設定だったので、NVR510のv6プラス接続設定に何かしらの間違いがあると思い、何度もやり直しわからず、YAMAHAのサポートに状況を伝え確認してもらったところ、接続設定には間違いはないとの事。

では、機器の初期不良の可能性もあるので、v6プラス接続ではなく従来のPPPoE接続設定を試したところ、問題なく接続でき通信もできるのでハード的な初期不良の可能性は無いと思われます。

プロバイダー(ISP)の可能性

次に、アドバイスを頂きたく、ISPへ電話で問合せを行いましたが、その時のサポート担当者があまり詳しい方では無かったのか、現在の状況を把握してもらえません。

「何故、HGWを使わないのですか?」と言われても・・・ね

なので、再度自力で解決を試みます。
NVR510を外し元のHGWして試験してみたところ、問題なくv6プラスで接続され通信が出来ています。と、言うことはISPや契約に問題があるとは思えません。

ここで、ひとつ疑問が湧いてきました。
ルーターの設定で従来のPPPoE接続の場合は、ID・パスワードの入力を行いますが、v6プラスの接続設定では、HGWでもNVR510でもID・パスワードの入力がありません。v6プラス接続の場合、ISPはどの様に私が契約者と判断するのでしょうか?

回線の認証方式とネットが遅い原因

先の疑問解決の為、v6プラスやIPv6でネット検索すると、IPv4よりIPv6が速い!もしくはv6プラスは速い!と言うような、速度に関する曖昧な情報が多く戸惑いましたが、接続方式や認証方法について調べると、v6プラスはIPv6通信を使用し、接続方式はIPoE方式となる事がわかりました。

v6プラス接続で使用するIPoE方式は、従来のPPPoE方式と認証方法に違いがあり、PPPoE方式はID・パスワードによる認証IPoEは回線認識による認証なので、ID・パスワードが要りません。なので、ルーターにID・パスワードの設定が必要なかったんですね。

また、従来のPPPoE方式は、ISPを通りインターネットに繋がるので、ISPの混雑具合がネットの速度に影響します。
それに対してIPoE方式は、直接インターネットに繋がるので、ISPの混雑による影響は受けにくい様です。

しかし、IPoE方式はIPv6通信しか対応しておらず、新しいIPv6通信にも対応したWEBサイト(googleやYouTubeなど)は見れますが、IPv4通信しか対応していない大半のWEBサイトは見れないこととなります。

PPPoE方式
認証:ID・パスワードによる認証
通信:IPv4・IPv6に対応
速度:ISPを経由するので、混雑すると通信の速度が低下する。

IPoE方式
認証:回線を認識して認証
通信:IPv6のみ対応
速度:ISPの混雑による速度低下はない。

v6プラスとは

ISP混雑時の影響を受けにくいIPoE方式ですが、まだ大半のWEBサイトがIPv6通信に対応出来ていない中で、IPv6通信しか出来ないのは大問題です。

そこで、混雑していないIPoE方式でIPv6接続を行い、かつIPv4通信も出来るIPv4 over IPv6技術を提供するサービスが、日本ネットワークイネイブラー(JPNE)のv6プラスとのことでした。

v6プラスの契約になっているのに接続できない理由

ここまでで、NVR510の設定初期不良・プロバイダーの契約に問題が無い事がわかりましたが、結局NVR510を使用するとv6プラスでの通信ができません。

NVR510のステータスを見てみると、IPoE方式での接続はできており、googleなどIPv6通信に対応したサイトは見る事ができます。

元のHGWに戻すとv6プラスに繋がるので、違いはHGWなのかNVR510かです。
IPoE方式での認証は、NVR510でもできているので、問題はv6プラスでの通信が出来ていないことになります。

もうお手上げ状態だったので、ダメ元で今までの検証経過など詳細を書き、メールにてプロバイダーへ問合せしたところ、答えが見つかりました!

サポート
サポート

お客様は、おそらくHGWによるIPoE接続になっていると思われます。
ISPサポートへHGWによるIPoE接続を解除したいと伝えて下さい。

つまり、HGWを使用している場合と、それ以外のv6プラス対応ルーター(NVR510など)を使用する場合で、v6プラスを提供しているJPNEに対する契約が違うとの事です。

HGWを使用している場合は、v6プラスを提供しているJPNEより、HGW専用のソフトウェアが配信され、その他のv6プラス対応ルーターの場合は、マップルールが配信されるとの事でした。

なので、私の場合、HGWをレンタルしていたので、v6プラスの契約をしても、ISPからJPNEへの申し込みは、HGW用のソフトウェアを配信する契約になり、私が勝手にNVR510に切り替えても、JPNEへの契約がマップルールが配信に変更されなかったので接続出来なかった訳です。

接続できるように契約を変更する

メールサポートからの回答通り、ISPにHGWによるIPoE接続を解除したいと伝えたところ、まず、ISPのサイトでv6プラスのオプションを解約し、IPoE接続解除については、ドコモ光へ連絡し、フレッツ光ネクスト ギガファミリーからフレッツ光ネクスト ギガラインに変更し、解約後31日を空けてから再度v6プラスへ申し込みするようにとの事でした。

ドコモ光へ電話し、フレッツ光ネクスト ギガファミリーからフレッツ光ネクスト ギガラインに変更したいと伝えますが伝わりません。
ドコモ光は回線の契約なので、インターネットの接続についてはISPへ問合せするようにと、ISPとのやり取り、IPoE接続解除と話ししても伝わらず、たらい回し状態になるかと思いましたが

結論は・・・

アーキー
アーキー

ホームゲートウェイのレンタルをやめたい!

で解決しました。

ドコモ光へHGWレンタル解約申し込みから、数日で工事完了の郵便が届き変更が完了しました。因みに物理的な工事は何もなく、HGWの返却依頼もありませんでした。

その後、ISPの指示通り解約から31日間経過するのを待っておりましたが、待ちきれず20日程度経過した頃、v6プラスのオプションを申し込みしました。
メールにてv6プラス開通のお知らせが届いたので、NVR510で設定を行い接続を行うと、無事v6プラスでの通信が可能となりました!!

これで、当初の計画通り小型ONU+NVR510で、スマートにv6プラスで快適なネット接続が出来ました。

まとめ

v6プラスは、IPoE方式でIPv6接続を行い、かつIPv4通信も出来るIPv4 over IPv6技術を提供するJPNEのサービス

HGW用とそれ以外で接続方法が異なる

HGWを使用している契約の場合
JPNEよりHGW用ソフトウェアが配信

HGWを使用しない契約の場合
JPNEよりマップルールが配信

私の場合は、小型ONU対応のHGWだったので、小型ONU+NVR510で出来ましたが、小型ONUに対応していないルーターの場合、HGWのONU部分のみ使用することが出来るタイプであれば同様の手順で接続可能だと思います。

今回、各関係会社より電話サポート及びメールサポートを受けましたが、プロバイダーの電話サポートの方は、面倒な内容なのは解りますが、若干失礼な発言もあり残念でした。

しかし、メールサポートは的確で解決に繋がり助かりました。
また、YAMAHA様のメールサポートは丁寧で詳しく素晴らしかったです。

なので、出来ればネット関連の問い合わせは、直ぐその場で解決したいですが、自分で出来る限り問題の切り分けを行い、それでも解決しない場合は、現状と問題の切り分け内容を詳しく書き、メールでサポートを受けた方が良いと思います。

こちら側が、適切に情報提供すれば、的確なアドバイス貰えると思いますよ。

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この記事を書いた人

器用だけど秀でる才能は無いです。
プレイするより、作る方が好き!

コメント

コメント一覧 (1件)

  • 初めまして。私も同じ問題に直面しまして、困り果ててネットをいろいろ検索した結果、こちらのサイトにたどりつきました。大変参考になりました。おかげさまでギガファミリーからギガラインに乗り換えられそうです。
    こちらのサイトに書かれている内容と一つだけ異なっていた点がありました。
    私が契約しているISPはSo-netですが、HGW向けのv6プラスのキャンセルから自前のルーター向けのv6プラスへの変更は申込み当日〜翌日には対応できるとのことでした。

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